東の空がじんわりと明るくなり、遠くの山の端から太陽が顔を出す。
石畳に響いた足音がふと消える。振り返ると、そこには誰もいない。
窓の外から蝉の声が聞こえる。白いカーテンがふわりと揺れた。
朝の空気が少し冷たくなった。色づき始めた木の葉が揺れている。
軒先に吊るした風鈴が、風に揺られてちりんと鳴る。